実家の片づけに行った話。
私はすでに、実家から離れて20年近く経つ。
最近祖母が亡くなり、父一人の家になった。
妹と同居中の母と共に、実家の掃除に向かった。
ビニール手袋とマスク、髪を後ろに結んで、準備はOK。
1時間程は、それぞれが自分のエリアを片付けていた。
要らないものの分別をしたり、2階から1階へ下ろしたり、忙しく動いていた。
しばらくして、母の部屋から、姉妹の品々が続々と出土した。
3姉妹のへその緒やら、足の型やら、写真、そして小学生だった頃の通知表も出てきた。
母は昔から、几帳面ではなかったので、3姉妹の通知表は全く揃ってはいなかった。
かわいそうに、妹のは、小学1年2年のものしか残っていなかった。私のも4年5年のだけだった。
当然、ここで手は止まってしまった。
全部広げて見比べ、笑い、写真を撮って家族へ拡散し、また笑い、思い出話に花を咲かせてしまった。
通知表をよく見比べてみると、姉は昭和57年生まれなのだが、小学校1年生の時に5段階評価があり、さらに〇や◎が付いていた。昭和60年生まれの私の頃には、5段階評価は無くなり、〇や◎だけになっていた。
私はほっとした。
◎がとても多かったからだ。
大人になって、自分の小学生時代の通知表を見ると、やはり近くにいる甥っ子や姪っ子と比べてしまう。
もしも2が多かったら、もう甥っ子に偉そうにはできないだろう。
△がある算数のところは見せないようにして、図工や理科のところを強調して見せよう(笑)
「今晩のおかずに(笑)」
と母は言って、成績表をカバンにしまった。
やはり成績は、良いほうが、いい。
結局、掃除は半分も終わらずに本日は終了となった。お昼を回ってしまったのだ。
次回は一体いつになることやら。
(実家の掃除とは、永遠に終わらないものだ。)