東京駅は、コロナ前のお盆の時期のようだった。

タクシーが、八重洲口の降車場所で渋滞していて降りられない。

止まったところで降ろしてもらい、駅に入ると、家族連れが多いのが目についた。

子供も多い。

1か月遅れて夏休みがやってきたようだ。

小さめのスーツケースで移動していたが、それがとても煩わしかった。

サクサク前に進めない。

お土産屋さんにも長蛇の列。

こんなの、久しぶりだ。

なぜか、人が買っていると、ついつい買いたくなってしまい、また来月もすぐ東京に来るというのに、お土産を買いすぎてしまった。

新幹線に乗ると、隣の席に人がやってきた。

どうやら満席のようだ。

私は、スーツケースを足の間に挟み、食べかけのサンドイッチを急いで片付けた。

この新幹線がこんなに混雑しているのは、何年振りだろう。

嬉しいような、煩わしいような複雑な気持ちがした。

前の席で、子供が母親に聞いている。

「お風呂ついてる?」

一体、どこへ行くのだろう(笑)

外国の人の声もする。

またコロナがやってくるのだとしたら、今が束の間の余暇なのかもしれない。

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